五月二十四日
荘魯迅 LIVE in GINZA が終わった後のある日、心を休めるためひとり銀座へ向かった。またしても銀座😃
目的は実にささやかなものである。まずは30年前に妹からもらってずっと愛用してきたロールボールペンの芯を変えたいのと、それからもう一本大切な万年筆のインクを新たに買いたいことであった。
写真でおわかりかと思うが、ペンの芯替えなどたかが千円以下のサービスなのにこの丁寧さ。個室に案内され、美味しいジュースまで出してくださった。静かな感動を覚えた時間だ。
Cartierを出て、大道を渡りItoyaに入る。日本における無二の友A氏から誕生プレゼントとしていただいたAURORAの万年筆、そのインクを選びたかった。「インクなど選ぶ必要があるのかい」と笑われるかもしれないが、Itoyaに行けば答案が出る😃
欲しいのはボトルインク(このランクのAURORAならむろんボトルインク対応)、選ぶとは、ほかならぬ好みの色を見つけること。たくさんのカラーサンプルの中から、わたくしには「これ!」というものがある。なんと美しいmoss green! ほかの色も試しに書いてみたりしたが、ほとんど一目惚れしたのだ。価格は4千円弱、見方によればインクにしては高いとも思われよう。でもそれだけの価値がある、少なくともわたくしにとっては😃
歩いているうちにお腹も空いてくる。と思った途端に、強烈に食欲をそそる広告が目に飛び込んだ。「麻醬麺」だと!
上海雁蕩路の「味香齋」の味が脳を刺激し、舌根から唾液が湧き上がった。つい先、妹から「せっかく銀座にいるのなら、おしゃれな店で食事を楽しんでくださいね」と言いつけられたことを忘れ、迷わずその店へ突進。
結果としてはわたくしの思い込みに過ぎず、「麻醬麺」そのものはそれなりに美味しかったにもかかわらず、雁蕩路のそれとはまったく別種類のものだった😅
気がつくともう黄昏時分。
夕陽無限に好し、只だ是れ黄昏に近し。
喜悦と寂寥を抱えながら帰途に就く。心安らかな一日だった。
二十八日のヴィオレッタライブを準備している。「我愛長江 荘魯迅友の会」の十数年来の会員兼友Aさんからの依頼で、極内輪的な集いになると思う。とはいえライブはライブ、荘魯迅は全力で迎える。