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阿倍仲麻呂 遣唐使 歌

更新日:2021年11月28日

日中双語blog


1300年前に命がけで渡海した日本の遣唐使の中に弱冠の若者がいた。阿倍仲麻呂である。「三笠の山の歌」は、当時世界一の都だった長安で学才を讃えられ活躍した彼が在唐第36年目に詠んだ傑作とされる。

この歌は、一般的には郷愁を述べるものと看做されてきた。しかし「唐書」の記述から、われわれは異なった思いを見出すことができる。曰く「朝臣仲滿慕華不肯去,易姓名曰朝衡」。読み下してみれば「朝臣仲満、華を慕いあえて去らんとせず、姓名を易えて朝衡という」となる。朝臣仲満はすなわち阿倍仲麻呂。思うに、華を慕いあえて去らんとせざる理由については玄宗皇帝から得た知遇と交遊する王維李白儲光羲といった大唐屈指の文人らの友情、更にはおのれの理想に非常に近い、官途における歩みが挙げられよう。言い換えれば、恩と義とおのれの前途が関わることである。

歌がいつ、いかなる場合で作られたかについては諸説あり、ここで語らないことにしよう。いずれにせよ、彼は天宝十二(753)載に玄宗の許しを得て帰国の遣唐使船に乗った。注目すべきは、その時において彼の在唐官位は:秘書監兼衛尉卿。前者は秘書省の長官で、前任に著名詩人・賀知章がいて時が流れて後に白居易もいた。後者は宮中の警備、武器庫、および儀仗などを司る衛尉寺の長官。言うまでもなく、皇帝の揺るぎない信頼があってこその要職に違いない。したがってこの栄転後の帰国は、仲麻呂にとってはまさしく学問官途二つながら志を得たうえ錦を飾った帰郷となる。だが造化は非情なり。彼が乗った船団の第一船は道中、暴風雨に襲われ航路を大きく乖離し南方へと流される。幸いに当時は大唐の版図に納められた安南驩州(今のベトナム中部)に漂着し、そこで休養整備を得て再び長安へ戻ることができたのだ。その後、仲麻呂は帰国の念を断ち、唐で安南節度使(ベトナム総督)と潞州大都督(従二位)にまで昇り、そして遂には異国の都で骨を埋めるに至った。代宗皇帝の大暦五(770)年、阿倍仲麻呂は長安で逝去するが、享年73歳にして在唐54年という激動の人生遍歴は、今なおわれわれに大いなる励みを与えてくれている。

話題を歌に戻そう。上記の理由により、わたくしの本歌に対する解読は: 望郷を主線としながらも、唐という異国およびその異国で過ごした忘れ難き歳月への名残惜しみが重なっている、ということである。

荘魯迅と藤村崇氏の作である「あまの原」は、阿倍仲麻呂が郷愁を抱えながらも唐を去り難き葛藤的心理を表している。「荘魯迅漢詩歌曲シリーズ」のサイドソングとして、日本の知音より好評を受けている。

CDアルバム紹介のページに1分だけの試聴・ステージバック映像を掲載し、皆さんにお聴きいただこうと思います。もしこの歌が心の琴線に触れたなら、どうぞアルバム「時の結晶」をお買い求めくださいますようよろしくお願い申し上げます。


阿倍仲麻呂 遣唐使 三笠山之歌

中日雙語blog(中文篇在照片下面😊)




大家都知道,1300年前有一位青年遣唐使名叫阿倍仲麻呂。才學出眾,與王維李白儲光羲等大詩人吟詠交遊。品貌不凡,在玄宗肅宗代宗三朝累任要職。這首“三笠山之歌”是他仕唐第36年,難捺心中思鄉之情而吟的名作。

一般認為此歌純為思鄉而發,然而我們可以從「新唐書」的記述領略到不同的消息。

「朝臣仲滿慕華不肯去,易姓名曰朝衡」。朝臣仲滿便是阿倍仲麻呂,這個記述新舊唐書大致相同,說他因為喜歡大唐就留下了不歸。

思鄉卻「不肯去」,是因為他留戀玄宗皇帝對自己的賞識和大唐一流文人之間的友情,也因為他覺得在大唐更能發揮自己的才學而達到仕途圓滿的理想。

至於「三笠山之歌」作於何時什麼場合有不同說法,在此不作詳細介紹。總之仲麻呂於天寶十二(753)載得玄宗之準,乘上了歸國的遣唐使大船。此時他的在唐官位是:秘書監兼衛尉卿。前者乃秘書省之長官,曾經任此職的有著名詩人賀知章,多年以後又有白居易。後者為掌管宮中警備、武器庫、儀仗等衛尉寺之長官,無疑是深得玄宗信賴的重任。對仲麻呂來說,此次晉升後的歸國,真是學問官途兩相得志可說是衣錦還鄉。怎奈造化弄人,仲麻呂乘坐的第一船途中遭遇暴風雨襲擊乖離航路漂向南方。所幸在當時屬大唐版圖內的安南驩州(現越南中部)得到修整,重新折回長安。此後仲麻呂便放棄了歸國之念,在大唐當上安南節度使(越南總督)、潞州大都督(從二品)直到去世。享年73歲,在唐54年。他的波瀾生涯超越時空,為所有海外遊子帶來巨大的感染力和鼓舞。

話題回歸「三笠山之歌」。由於上述原因我對此歌的讀解為:雖以抒發鄉愁作主線,可是其中也摻雜了對大唐、以及自己在大唐渡過的難忘歲月的濃厚眷戀。令他埋骨大唐(代宗大曆五年,西元770年)的終極原因裡,有種種時勢的無奈更有他自身的意願。

我的「あまの原ーー天之原」以阿倍仲麻呂的「三笠山之歌」為本,與鄉愁同時抒發了他「慕華不肯去」的深層心理。作為「荘魯迅漢詩歌曲系列」的輔佐,在日本人知音中深受歡迎。

在本網站介紹CD的頁面摘錄了一分鐘的試聽音頻和舞台背景視頻;供朋友們觀賞指正。如果您喜歡這首歌,可以在官網諮詢處購買「時光結晶」CD。謝謝大家!

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