昨日、沖縄から無事に帰ってきました。
沖縄は初めてでしたが、とても好きになりましたあ!
日本詩吟学院認可団体・沖縄海邦岳風会設立35周年記念行事として催された荘魯迅講演会の演題は、
李白と杜甫・激動の時代をゆくーーでした。

当日は大雨が降っていたにもかかわらず、三百数十席がいっぱいになりました(中には琉球大学漢詩学の高名な教授と大東文化大学中国学の教授、そして拙著『中国近現代史』を通して長年、親交を深めてきた友人たちがいました)。
二時間の講演会は、李白と杜甫の人生と数々の名作の真実に迫りながら聴講者の皆様との深い交流であっという間に終わりました。わたくしにとって、シンガーとしてのコンサートで得られる感動と同様にそれは至福の時間でした。主催者である沖縄海邦岳風会に感謝し、聴講者の皆様に感謝し、東京から聴きに来てくださった「我愛長江・荘魯迅友の会」の会員たち、「荘魯迅粉絲会」の会員たちに感謝し、同行はできなかったものの心より声援を送ってくださった方々に感謝を申し上げます!
講演会の後は、極内輪的な宴が設けられました。
料理は沖縄風の中華、酒はむろん沖縄の銘酒泡盛。参加者は海邦岳風会の柱になる面々。美味銘酒に加えて、純朴ながら心に情熱が秘められた沖縄詩吟の方々、宴は和やかで楽しく、心の交流の場と化しました。皆様から講演の感想を述べられ、大いなる励ましをいただいたのです。本当にありがとうございました!
休憩の間にふと、友人がネットで嘆いたことを目にする。
ーー咲き誇る紅梅を歌う詩人がいないかと。
たちまち技癢を覚え、酒店の詩筆(ペンは自前のサインペンだが)を借りて戯れに五言絶句を一首詠んだ。
沖縄は今宵も雨、花すでに紅なりて酒さらに美しく、人も亦た酔えり。遂に「春思」を題して、以て友人たちに解頤せしめんと欲す。詩中のstoryは純然たる虚構なり。
春思
春愁何漫漫
倚樹盼伊人
不覺時霖細
梅紅濕淺顰
春愁(しゅんしゅう) 何(なん)ぞ漫々たらん
樹に倚(よ)りて 伊人(いじん)を盼(のぞ)む
覚えず 時霖(じりん)の細きを
梅紅(ばいこう)は浅顰(せんひん)を湿(うるお)す
(韻目は、上平十一真なり)

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